
前ページではフレーム側(トリガー及びシア)の動きを説明しましたが、ここではスライド側
(ファイアリングピン)の動きを説明します。
で、その前に、ファイアリングピンの動きをどうやってチェック(測定)したかと言うと、上の
写真で示すとおり、スライド後部のカバープレートを外し、ファイアリングピンスプリングの
テンションを抜いて、ピンがどの位置まで動いたかをチェックしました。 測定誤差は殆ど
無いと思います。(ゼロとは言わないが)


先ず・・・
上の写真2枚がファイアリングピンの総移動距離、いわゆる、フォールと言うヤツです。写真上は
ファイアリングピンが突き出し、プライマーを突いた状態。写真下は、シアが降下して噛み合いが
外れた瞬間です。ファイアリングピンは、この間を移動します。
但し!これはあくまでも総移動距離であって、ファイアリングピン・スプリングを圧縮する際の
ストロークとは異なります。つまり、スプリングは写真に示す総移動距離の、約7割程までしか
テンションを掛けておらず、最前進位置手前での3割程は慣性で空走し、プライマーを突くのです。
ややこしいので(笑)写真を追いながら、ゆっくり進んで下さい。グロックは本当に特殊なんです。
上手く説明するのが大変です。


上下写真の移動距離が、スプリングテンションの掛かっている区間、つまりスプリングを
コッキングするストロークです。先に説明したフォール距離と、よ〜く比較して下さい。
前進位置が違います。この違いの間↓には、スプリングテンションは掛かっていません。


分かりますか?この間↑は指でスカスカ動きます。
恐らく、こうしないとファイアリングピンは、スライド後退中、常にファイアリングピン
ブロックに干渉してスプリングテンションを掛け続け、具合が悪かったのだと思います。
余談ですが
グロックを空撃ちすると、「ビヨ〜ン」と言う間の抜けた音がしますが、これはピンが
打撃した後に、上で説明した空走区間で遊ぶ(バウンド&振動する)音なのです。
実験するチャンスがあれば以下を試して下さい。先ず安全確認と持ち主の許可を
得て空撃ちします。ビヨ〜ンと落ちたら、トリガーを戻さず引き切ったまま、銃を前後
に激しく振ってみてください。ファイアリングピンがカチャカチャ遊ぶ音が聞こえる筈。
トリガーの力を抜くと、ファイアリングピンブロックが干渉するので聞こえません。
さて、ここまではDA機構とはあまり関係ありませんが(爆)、一応、事前事項として
説明しました。
・・・・んで、次からが本題、コッキングサイクルの説明です。
*******


スライドが閉鎖する事によって、写真上から写真下の位置までコッキングされます。
下の状態がスタンバイ・ポジション。安全に保管、携行できるとされる通常ポジションです。
イザ!と言う時は、このハーフコック位置から、ダブルアクションで発射する事になります。
↓

前ページで説明したファーストステージです。トリガーの第一段階を引く事によって
シアがハーフコック位置にあったファイアリングピンを、この位置まで後退させます。

前ページで説明したセカンドステージです。トリガーの第二段階を引く事によって
シアが後退と同時に降下を始め、ファイアリングピンとの引っ掛かりが外れます。

ファイアリングピンがスプリングの力で落下。この時、引き切られたトリガーバー上部の角が
ファイアリングピンブロックを押し上げているので、ファイアリングピンは妨害される事無く
プライマーを打撃します。