
上から、教練銃、三八式、九九式です。いずれも構造、寸法共に極めて近いですが、非常用の
ガス抜き穴が大きく異なります。教練銃は狭窄弾専用なので穴は無く、三八式には大きな穴、
九九式は何故か三八よりも小さな穴が開いています。この穴は、ファイアリングピン(ストライカ
ー)が前進する際の空気抜きとする説を聞いた事がありますが、同じ条件でも教練銃には穴が
ありませんので、やはり主目的は非常時(ケースラプチャーなど)のガス抜き穴と思います。
ロッキング・ラグも似ていますが、教練銃はラグが浅いです。狭窄弾では問題無いのでしょう。
2つのラグの後ろに一つあるガイド・ラグも再現されており、これはスムーズなボルトの動きに
実際に貢献しています。

左から、九九式、教練銃、三八式です。エジェクター用の溝が異なります。この教練銃は6.5mm
狭窄弾を使用するので、アクションは基本的に三八式に準じています。

左から、九九式、三八式、教練銃です。以前、垂れブログで「6.5mmと7.7mmでは、ボルト・
フェイスが異なる」と書きましたが、口径が違ってもケース・ヘッド(薬莢底部)のサイズは殆ど
変わらないので、ブログの記述は少々訂正(厳密には異なるが、大差は無い)です。ちなみに、
リロードする際のシェルホルダーなども共通なのですよ。
ファイアリング・ピンの突き出る穴が、教練銃は大きいですが、これはピン先端のサイズが違う
からです。これは後で詳しく・・・
ボルト・ハンドルは前述の通り、教練銃は少し小さいです。写真で比較すると一目瞭然ですね。

左が三八式、右が教練銃。外見はソックリなのですが、内部形状が若干異なります。また、シリアル
末尾の合わせ番号がありません。

上から、九九式、三八式、教練銃です。教練銃は先端が太いですが、通常規格のプライマーも
問題無く発火させます。何故太く作ったか?恐らく、一部狭窄弾で用いられる、民間の散弾用
大径プライマーに対応させる為では?と想像します。現在でもそうですが、散弾用プライマーは
ライフルやピストル用よりも大径です。ただ、現行のショットシェル・プライマーは、細いファイア
リングピン(ライフル同様)でも、作動に問題はありませんけどね。

左は三八式、右が教練銃です。スレッドのピッチやヘッド形状が異なります。一般に、実弾を発射
する銃器には、荒いピッチのネジは用いられません。例外はバレルとレシーバーのスレッドくらい
かなァ?これはピッチが荒いものがあります。
(レポート冒頭でも述べましたが、念の為くりかえし・・・)
今回紹介した日本特殊鋼製の教練用小銃には、実弾も装填出来、また発火も可能です。但し、本来は実弾を
発射する様には作ってありませんので、如何なる結果が待ち受けるかは全く不明です。分解してレシーバーを
観察した所、鋳物ではないかと思われますし、バレルの強度も怪しい感じです。まあ、訓練用なので当たり前
なのですが。間違っても弾薬を混同しない事が重要です。当時は管理の下に使用したので、事故は無かった
かも知れませんが、現在は何の危険防止策もありません。この銃を本物のアリサカ小銃と間違えて、実弾を
発射してしまう可能性もある訳です。
もう一つ危険なのは、実物の小銃をベースに作った教練小銃です。これの多くは「教」などの焼印がストックに
ありますので、それと知ることが出来ますが、誰かがストックを交換していれば簡単には識別できない訳です。
実物ベースの教練銃は「実弾の使用も可能」と、されてはいますが、個人的にはお薦めしません。危険です。
つまり、実物ベースでも、専用の教練銃でも、それらは「撃ってはいけない」と言う事です。空砲やワックス弾
(樹脂製弾頭)などを自作して、それを発射するならば大丈夫だと思いますが・・・自己責任でお願いします(笑)