
フル・セミのセレクトはしないので、これは単なるセーフティです。但し、フルオート位置の溝は残されています(トリガーの
上の方に見える楕円の溝)。サムホール・ストックの切り欠きも、何故かフル位置まで回せる様になっていますが、言うま
でも無く、写真の位置より前方へは動きません。写真の位置から上方に跳ね上げて、セーフティ・オン(安全)になります。
余談ですが、本来このセーフティ・レバー(或いはセレクター)はグリップした右手で操作可能ですが、写真のサムホール
・ストックでは親指の動きが制限されて無理です。煮ても焼いても喰えないストックです。

A がマガジン・キャッチで、矢印方向に押してリリースします。 B はボルト・ストップですが、この銃は最終弾を
撃ってもボルトはホールド・オープンしないので、コッキング・ハンドルを引いた後に B を矢印方向に押し上げ、
ボルトの前進をブロックします。と言うか、次のマガジンを装填するのならば、そんな事をする必要は無く、新しい
マガジンに交換してコッキングする訳です。この銃のボルト・ストッパーは、何らかの理由でホールド・オープンの
必要が生じた時に、マニュアルで作動させるだけの物です。
これと異なり、M1カービンの戦後型マガジンや、M2カービンの30連マガジン、そして64式小銃等は、最終弾
を撃った後のホールド・オープンはしますが(マガジン・フォロアーを利用して)、ボルト・ストップは連動しません。
なのでマガジンを抜く前に、手動でボルト・ストップを作動させる必要があります。そうしないとマガジンを抜いた
時点で、勝手にボルトが前進しますからね。この機能の場合、主な目的は素早いリロードではなく、残弾ゼロを
射手に伝える事です。撃ち慣れた射手(軍人)なら、目視しなくてもボルトが後ろで止まった感覚で、直ぐに知る
事が出来ます(ボルトが前進してしまうと、感覚的にも知る事が出来ない)。
この点、M14やM16のシステムは、オートマティック・ハンドガン同様、マガジン・フォロアーと連動するボルト・
ストップ機能が備わりますから、リロードは素早く行えます。
ちょっと脱線しましたが、つまりL1A1は自動ホールド・オープン機能が無く、手動のボルト・ストップのみ備える
と言う事です。
以下、追記

その後、更に観察したところ、面白い点を発見しました。先の解説で「L1A1は自動ホールド・オープン
機能を備えない」としましたが、しかし写真を御覧の様に、ボルト・ストップはマガジンフォロアーと連動
する感じで作られております。単に写真左の矢印で示す「ポッチ」が短いだけなのです。もしも、このポ
ッチを少し長くすれば、マガジンフォロアーに引っ掛かる筈です。ポッチがフォロアーと連動して持ち上
がれば、右の写真の矢印の様に、ストッパーが自動でせり上がり、ボルトをホールド・オープン出来る
訳です。では、マガジンの方はどうなっているかと言うと
↓

ここが本来、ポッチが引っ掛かる部分と考えて間違い無さそうです。で、ここまで考えた時点で、「この銃の
ストッパーはオリジナルでなく、本来のL1A1はホールドオープンするのでは?」と思いましたが・・・しかし、
ボルト・ストッパーにはオリジナルの矢印刻印があり(写真でも確認できます)また、後から削った様な痕跡
もありません。では、本家のFALの方はどうか?これは「ホールド・オープンする」・・・と思っていたら、友人
曰く、「しないのもある」だそうで、確かに以前見たユーチューブの動画には、最後に空撃ちするFALがあり
ましたね。訳が分からなくなってきました。う〜ん・・・
この件については今後更に詳しく調べてみますが、私的結論として、マガジンフォロアーに連動するボルト・
ストップ(ホールドオープン機能)を考慮してデザインしてあるが、一部のFAL、そしてL1A1では、意図的に
機能しなく作ってある。と言う感じですかね・・・
追記
やはりL1A1には写真のボルト・ストップが純正?の様です。他に、オーストラリア版もL1A1と同様です。


FALとの大きな違いとなっている、フォールディング式コッキング・ハンドルですが・・・これの必要性については、
私は大いに疑問ですね。既に説明したとおり、この銃はホールド・オープン機能が無い為、マガジン交換の度に
コッキングする必要があります。この折り畳み式ハンドルが、射手の意思で固定できれば良いのですが、しかし
ハンドルが勢い良く前進した(閉鎖した)瞬間、慣性にて勝手に折れてしまいます。つまり、リロードする度にハン
ドルを引き起こす動作も必要になると言う事です。これは寒冷地などで手袋を着用した場合は、最悪の仕様だと
思います。同じ理由から、私はG3のローラー・ロッキングも大嫌いです。フォールディングに固定機能があるとか
(L1A1の場合)、ボルト・ストップ連動のホールド・オープン機能が備わるなら(G3の場合)話は別ですけどね。
こう言った人間工学的部分?では、米軍の小銃が最も優れていると思います。
追記
G3のローラー・ロッキングは、ハンドルを引き起こす過程でローラーを引っ込める構造なので、引き起こしには
L1A1よりも遥かに強い力を要します。ハンドルを引き切った状態で固定する事は出来ますが、L1A1のそれと
同様、リロードの機能性とは全く関係なし。3回ほど再装填すれば、私が「大嫌い」な理由が実感頂けると思ふ。
ツンデレとかじゃなく、マジで嫌いです。もちろん、その点に関してのみの話ですよ。リコイルがマイルドな点等、
G3には好きな部分も多々あります(フォロー?w)。
追記2
このハンドルはボルト・キャリアを「引っ張る」方向にだけ作用します。つまりキャリア後退はポジティブ、前進は
ネガティブです。M16のチャージング・ハンドルと同じですね。M16は、不完全閉鎖時の強制閉鎖が出来ない
点が問題になりましたが、FALやL1A1では、リコイル・スプリングが強力なので大丈夫だと思います。しかし、
ジャムを起こした時の対応など、あらゆる危険性を考慮した場合、「引っ張るだけ」のハンドルは個人的に疑問
ですね。M14やAK、64式等の直結式?の方が、私は安心できます。但し、直結式は作動中にハンドルが
何かに干渉した場合など、作動停止の危険性があります。しかし、そこまでタイトな状況と言うのも考え難く・・・
まあ、一長一短と言うのが結論でしょう。