メカニズム


写真は上から M586 M14(K38) M1905(戦後) M1905(戦前) となります。
こうして並べてパッと見ただけなら、内部構造など変わらなく感じますね。実際、大きな
違いと言うのは殆どありません。









リバウンド&ロックの仕組み
(写真はM586)

写真@
休止状態

全てのS&W製DAリボルバーに共通する(ハンマー・ブロックに関しては戦前の初期型を除く)、
ハンマーのリバウンド&ロック、そしてハンマー・ブロックによる駄目押し(?)について説明します。

先ず最初に注意すべきは、ハンマーをリバウンド(トリガーを戻すと数mm後退する)させる機構と
その後ブロックする機構は別々と言う事です。どうも、「ハンマー・ブロックによってリバウンドさせ
ている」と言う勘違いが多いようですが、そうではありません。リバウンド・スライドがハンマーを
数mm戻し、同時にハンマー・ブロックが上がってハンマーをブロックするのです。ですから、もし
ハンマー・ブロックを取り外してもリバウンドはします(但しブロックはしない)。余談ですが、随分昔
「ハンマー・ブロックを外してもリバウンドはする。ハンマー・ブロックを動かす力が不要になるので
トリガー・プルを軽くするにはハンマー・ブロックの撤去が効果的」こんな話を(概略・正確にでは
ない)聞きましたが、これはとんでもない!確かにリバウンドはしますが、トリガー・プルには関係
ありません。ハンマー・ブロックを作動させる力など、取るに足らないものです。そんな不正改造を
行って保証対象から除外されてしまうのはアホらしい。

はい・・・のっけから脱線ですが、写真の3箇所の赤丸をじっくり御覧になれば、何となく分かって
しまうかも?写真の状態は通常待機状態。この状態で弾薬がフル装填されていても安全です。
ハンマーは赤丸右下のリバウンド・スライドによって数mm後退した位置にあり、更にその隙間に
赤丸上のハンマー・ブロックが入り込んでいますので、万一、リバウンド・スライドとハンマーの
接触部分(赤丸右下)が破損しても、ハンマー・ブロックによって前進は阻止されます。

ここで何故ハンマー・ブロックが写真の状態から引力で降下しないのか? (ちなみにハンマーと
ハンマー・ブロックとの間にはクリアランスがあるので、挟まれて押さえられている訳ではない)
これはハンマー・ブロックがサイド・プレート(↑では外してあるが)の溝にピッタリと収まっている
ので、赤矢印で示す斜め方向にしか上下しない為です。写真の状態では、斜め下に降下したく
ても、カムにリバウンド・スライドのピンが当たって(赤丸左下)降下出来ないのです。

ではそれらが発射の際にはどうなっているのか・・・









写真A
ハンマーをコッキング

DAでも同じ理屈ですが、分かり易くするためシングルで説明します。
ハンマーがコッキングされると(或いはDAにてトリガーを引き絞ると)、リバウンド・スライドは
後退(写真で見ると左に移動)します。すると、ハンマー・ブロックの引っ掛かっているポッチも
後退しますので、ハンマー・ブロックはカムとサイド・プレートの溝に沿って左下に降下します。
(赤丸下)

すると、赤丸上で分かるように、ハンマーのブロックが解除される訳です。DAでもハンマー・
ダウン寸前には、ハンマー・ブロックが写真の位置になっています。










写真B
発射

トリガーを引き(或いはDAシアが外れて)、ハンマーがダウン!
その時には既にハンマー・ブロックは降下しておりますから、ブロックはされません。
また、リバウンド・スライドも下がり切った状態なので、写真@の様にハンマーと干渉
する事はありません(赤丸)。これでハンマーが完全に落ちて、目出度く(?)発射!









写真C
トリガーを離し、再びリバウンド・ロック

もう説明は要らないと思います(怠慢)。
トリガーから指を離せば写真@の状態に戻ります。S&WのDAを軽くするチューンには
リバウンド・スライド・スプリングを切り詰める事があるのですが、やり過ぎるとハンマーを
持ち上げる力が足りずに、トリガーが完全に戻らなくなります。もっとも、そう言った改造
では、メイン・スプリングも同時に弱くしますので、お互いに様子を見て・・・と言った感じ。
言うまでも無く、この様なトリガー・チューンは競技専門で、実用銃でのバネ切りはNG!


オマケ
ここではリバウンド&ロックの説明を主にしましたが、シリンダー・ストップやシリンダー・
ハンドの動きも、写真を順に見れば何となく分かると思います。この辺、S&WのDAは
分かりやすくてチューンし易いのです!








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